馬券の考え方

馬券が勝てない理由

「予想はそこそこ当たるけど、なかなか馬券で儲ける事ができない」
「どう買ったら収支がプラスになるのか、賭け方を教えて欲しい!」

と悩む競馬ファンは少なくない。

毎週、意気揚々と競馬に参加するもコテンパンに打ちのめされてオケラ街道をトボトボ歩いている。

もちろん毎日負けることばかりではなく、勝てる日だってある。しかし、資金はジワジワ目減りし、年間収支は確実にマイナス収支だ。

「正確に収支はつけてないけど、多分トントンくらいかな…」なんていう人間は確実に負けている。

人間の記憶は都合のいいようにできており、勝った時の印象ばかりが残り、負けた時の記憶はすぐに消えるもの。

おそらく多くのファンが25%という控除率分だけ負けて、年間回収率は75~80%に収まっているのではないか。

競馬で勝っている人間(=その定義を年間馬券収支100%超えとする)は参加者全体の5%程度と言うが、私から言わせればその5%が実在するのかも疑わしい。

それくらい競馬で勝つのは至難と感じている。

しかし、実際に競馬で儲けている人間はいる。

馬券で儲けている人間は一体どのような考えを持って、どのような馬券を買っているのか。世の中には予想論のハウツー本は溢れているが、具体的な馬券の買い方についてレクチャーしているものは少ない。

■多くのファンは『馬券の買い方』に問題がある

「競馬場に行けば全レース買う」
「馬券の種類は3連単オンリー」
「的中させるためにあれもこれも押さえる」
「当たって取りガミは仕方ない」
「オッズは見ずに馬券を買う」
「誕生日馬券はいつも必ず買う」

断言するが、こういう買い方ではまず勝ち組になることは難しい。なぜなら『戦略なき投資』は大数の法則により、ゆるやかに馬券収支は確実に控除分を除いた75%に収束していくから。一時的に勝つことはあっても、長い目で見れば確実にマイナス収支になっているはずだ。

競馬は一般的に「控除率が高い」「胴元だけが儲かる仕組み」「年間プラスなんて奇跡」などと言われ、参加者に圧倒的不利なゲームに見えるが、決してそんなことはない。

・レース選択
・馬券の種類
・投資の金額

これらがすべて参加者の自由選択なのだから、考え方ひとつ、狙い方ひとつで、収支をプラスにする方法は幾らでもある。

“馬券の買い方を見直すこと”により大きく収支改善に繋がるが、その前にやるべきことがある。それは『意識改革』だ。今までの勝てない競馬から脱却するには根本をリセットしなければ始まらない。

『意識改革』として以下の5つのポイントを徹底したい。

①競馬は儲けるのが目的
②馬券の種類にこだわらない
③的中ばかりを求め過ぎない
④馬券期待値を意識する
⑤儲けられるレースに絞る

①競馬は儲けるのが目的

競馬は『楽しむ』ために参加するのではなく、『馬券で儲ける』のが最大の目的。これは誰もが同じ考えのはず。よくレース後に「今日は楽しめたからチョイ負けでもヨシとするか」などと負け惜しみを言う人が多いが、「負けてヨシ」などありえない。そんな甘っちょろい考えは今すぐに捨て去るべきだ。もう一度繰り返すが、『最終的にプラス収支を得ること』、これが競馬に参加する唯一の目的である。

②馬券の種類にこだわらない

いまだに世間では「3連単で万馬券を当てることがスゴイ」という風潮があるが、それに踊らされてはダメ。1万円を5万円にするのに、どの馬券で増やそうと価値は同じだし、それなら簡単で楽な馬券で増やすほうがイイに決まってる。「自分は3連単しか買わない」などと男らしく豪語する人がいるが、攻めの手を1つに絞るメリットは何もない。乱暴な言い方だが、儲けられれば馬券の種類なんてなんだっていいのだ。

③的中ばかりを求め過ぎない

あれもこれも買ってしまう人は的中を求め過ぎ。“当てる事”を優先したくなるのは分かるが、点数を増やせば増やすほど、的中したときの回収率は大きく下がってしまい、本来の目的である『馬券で儲ける』ことから遠ざかってしまう。負けを恐れないこと、これも大事な心構え。

④馬券期待値を意識する

期待値とは、掛け金に対して戻ってくる「見込み」(確率?オッズ)のこと。簡単に言えば、その馬券が旨味があるのかそうでないかということ。

例えば、◎-○で決まる可能性が

30%程度(100回やれば30回くらいの確率)と見積もった場合、

◆オッズが3倍しか付かないのであれば、買う価値はゼロ。
なぜなら、馬券の期待値は3倍×30%=90%にしかならない。こういう馬券を買い続けると、長期で見た場合に確実に負け組になる。

◆オッズが4倍だと、馬券期待値が120%
ようやく買ってもいいかなという最低ライン。まだ“旨みがある”というレベルではない。

◆オッズ5倍あれば、馬券期待値は150%
可能性に対して見返りも十分。こういう馬券を買い続ければ、長期で見た場合に必然とプラス回収を得ることができる。

いくらその目で決まると分かっていても、オッズが割に合わない馬券は買う価値がない。このように、常に『期待値150%以上の馬券』を狙っていく癖を付けていきたい。

⑤儲けられるレースに絞る

テクニカル的に難しいことは何ひとつ言っていないし、たったこれだけのことを忠実に守れるかどうかで馬券の収支は大きく改善されていく。